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出来高とその大小について


出来高とは、株式投資において売り買いが成立した株式数のことを指します。たとえば、100株の買い注文と、100株の売り注文があって、売り買いが成立した場合、出来高は100株になります。

ただ、株式投資の現場では、現在、株数ではなく、売買代金を出来高として重視する傾向にあります。市場シェアの7割を握る外国人が株数ではなく、売買代金を出来高として重視するからです。

ですから、この場合、1株100円の株式で100株の買い注文と、100株の売り注文があって、売り買いが成立したときには、100円×100株=1万円を出来高として使います。

出来高は、株式投資の基本中の基本となる「企業のファンダメンタル(おカネを儲ける力)」と「株式の流動性」の2つのファクターのうちの「株式の流動性」と同じ意味です。ですから、株式投資をするときには、毎日の出来高を見ることは非常に重要になります。

外国人投資家や国内の投資信託が参入してくる出来高は、一般的には25日平均で1億円が目安となっています。しかし、株式市場への参加者が少ない状況では、5,000万円程度でも参入してくる場合があります。

ですから、25日平均で1億円以上の出来高がある株式への投資は、「いつでも買っていつでも売れる」つまり、「十分な株式の流動性がある」と判断できます。

ただ、個人投資家の場合、株式投資のプロと違って投資金額がそれほど多くないと思います。そのときの投資判断のひとつとして、「30%ルール」があります。

これは、1日の出来高全体の30%以上をひとりの投資家が買うと、取引所からイエローカードが出されるというルールです。イエローカードですので、2回これをやりますと、その株式の売買ができなくなります。

ですから、25日平均の出来高と自分が株式投資できる金額を比べて、自分が投資できる金額が出来高の総額の30%未満の場合、その株式に投資しても、利益を確定したいと思ったときに「売れないことはない」といえます。
 
 「売れないことはない」というのは、1億円の出来高がある株式のように「いつでも買っていつでも売れる」とまではいかないためです。いくら30%ルールに抵触ないとはいえ、出来高が少ない株式は、ほんの少しの買いで株価が急騰し、ほんの少しの売りで株価が急落する恐れがあるのです。

 やはり、株式投資の初心者は、十分な出来高のある株式への投資をするべきでしょう。

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