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信用取引の注意点

 株式投資における信用取引には、いくつかの注意点があります。

一番の注意点は、信用買いの場合はおカネを、カラ売りの場合は株券を、それぞれ証券会社などから借りて株式投資をしているという点です。

借りて株式投資をしているわけですから、当然、借りたことに対して借り賃を払う必要があります。また、借りている期間に応じて借り賃は高くなっていきます。

ただ、最近、個人投資家の間で多く使われるインターネット証券では、その借り賃は非常に安くなっています。

次に注意しなければならないのは、借りたのですから、返済期限があるということです。一般的には半年後には返済しなければなりません。この場合の返済とは、信用買いならば、買った株を売っておカネに換えること、カラ売りならば、売った株を買い戻すことです。つまり、株式投資を解消することです。

もう少し時間があれば、もっと儲けられる、あるいは、もう少し時間があれば、株式投資の損失を挽回できる、といっても株式投資を解消しなければなりません。

第三に注意しなければならないのは、借りているのですから、あまりに損失が多くなった場合、担保を追加しなければならなくなるということです。これを「追い証が発生する」といいます。

信用取引は、あらかじめ証券会社の口座に預けてあるおカネを担保にして、株を買うおカネや、売るための株を借りるわけです。ですから、株式投資で損失が大きくなり、担保のおカネだけでは担保として十分でない場合には、追加の担保が取られるのです。

この追加担保を支払えないと、強制的に取引は解消されてしまいます。そのときの損失が担保のおカネよりも多かった場合には、証券会社に対して借金を抱えることになってしまいます。

第四に注意しなければならないことは、カラ売りの場合、配当を受け取る権利確定日にカラ売りをしていた場合、配当金分のおカネを借りた先に支払わなければならないということです。

もともと株を持っていた証券会社などの貸し手は、そのまま株を持っていれば配当を受け取れます。株を貸したばかりに配当が受け取れなくなるのは不公平です。そこで、株の借り手、つまりカラ売りをした投資家が貸し手に配当分のおカネを補てんするのです。

一方、信用買いの場合には、おカネを借りるだけですので、配当は信用買いをした投資家がそのまま受け取ることができます。

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