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逆日歩について


 株式投資における逆日歩とは、信用取引で空売りをするときにかかることがある手数料です。

 株式投資における空売りは、主に個人投資家が、証券会社などが持っている株を借りて、それを市場で売る行為をいいます。投資家は、普通、証券会社からの借り賃を払うことになります。

 ところが、多くの投資家が株を借りて売りますと、証券会社の持っている株がなくなってしまいます。そんなとき証券会社は、まだ株を持っている他の証券会社や証券金融会社などに株を借りて投資家に又貸しします。

 その場合、投資家は、証券会社に借り賃を払うのはもちろん、証券会社が他の証券会社などから借りた借り賃も支払わなければならなくなります。これが逆日歩です。逆日歩とは、証券会社が他の証券会社などから株を借りたときの借り賃をいうのです。

 逆日歩が付いた会社の株式投資には、注意が必要です。仕手筋と呼ばれる株式投資のプロや、海外のヘッジファンドなどが投資しているケースが多く、個人投資家が図に載ると“カモ”にされる場合が多いからです。

 ただ、最近は、逆日歩銘柄は、買いのサインというケースが多くなっています。

逆日歩が付くということは、その株は実力以上に買われ過ぎていると多くの投資家が見ているということになります。しかし、空売りをするのは、多くは個人投資家です。プロであるヘッジファンドなどは、その点を突いてきます。
 
 どのように突いてくるかと申しますと、どんどん空売りを出す個人投資家の売りをプロの投資家がすべて買っていくのです。買われるわけですから、株価は上昇し続けます。個人投資家は、株価が上がっていくのを見て、さらに買われ過ぎだと思い、空売りを仕掛けます。

 しかし、圧倒的に資金力に勝るプロは、空売りされた株を買い続けます。こうしているうちに個人投資家には空売りをした株式を精算する時期がやってきます。つまり、売った株を買い戻して証券会社に返す時期がやってくるわけです。そのときには、個人投資家が売ったときの値段よりも株価は相当、上がっています。しかし、返済しなければなりませんので、個人投資家はしぶしぶ株を高値で買い戻さなければなりません。

 そうすると、今度は、空売りした個人投資家の買い戻しが株価を上げる要因になります。そうなれば、プロの思惑どおりです。いままで空売りされてきた株をすべて買ってきたプロ投資家が自分の保有株を今度は高値でどんどん売り始めます。

 決果は、明白です。空売りを仕掛けた個人投資家は損失を被り、プロは利益を得られるのです。

 ですから、逆日歩が付いた会社の株は、プロと一緒に買い続けるのが正解、となるわけです。ただ、プロは、様々な手段で個人投資家をワナにかけようとします。個人投資家はよほどの自信がない限り、こういったプロと張り合うのはやめるほうがよいでしょう。

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